虫歯になる理由、その治療法
毎日歯磨きしてるのにどうして虫歯になるのかな。
虫歯になったらどうやって治療するのかな。
どれぐらい通うのかな。と歯医者にいざ行こうとすると、
いろんなことが気になったり、不安な気持ちになったりしますよね。
そんな不安が少しでもなくなればいいなと思います。
どうして虫歯になるのか。
ご自身の歯磨きでは磨き残しがでることがあります。
その磨き残しが2日以上取られないままでいると
食べかすをエサにする菌が
酸をだして、歯をどんどん溶かしていきます。
そして穴があき、虫歯になってしまうのです。
虫歯は自然治癒しません。
どんどん歯の奥深くまで進行していきます。
虫歯には段階があります。
歯医者さんにいくと歯をみながら先生が
「1がC、2が○」と言いながら視診しますよね。
「 C 」が虫歯のことです。
C 0 (シーゼロ) 少しだけ溶けたところが再石灰化するなどして回復したが、白濁しているような状態
C 1 (シーワン) エナメル質(歯の表面)にのみ虫歯になっている状態
C 2 (シーツ-) 象牙質(エナメル質の下の層)まで虫歯になってる状態
C 3 (シースリー) 神経まで虫歯が進んでる状態
C 4 (シーフォー) 歯の大部分がなくなってしまい、根っこだけ残っている状態
実際どうやって治療していく のでしょうか。
C 0
正しい歯磨きを知ってもらい、
フッ素などを併用しながら進行しないように予防しながら
経過を観察していきます。
C 1
C0の時と同じようにしっかり歯磨きしてもらって経過観察したり、場合によっては虫歯に侵されているところだけ取って樹脂で修復したりします。
C1のように小さな虫歯であれば、1回で治療が終わります。
C 2
①麻酔をします。
②感覚を鈍くさせ、歯を削る痛みを軽減します。
③虫歯の部分を削っていき、虫歯を取り除きます。
④カリエスチェッカーという虫歯の部分だけ染色する薬で
虫歯が残っていないか確認します。
虫歯の広がり方や、場所(かみ合わせの面なのか、側面なのか)によって
二つの治療法に分けられます。
かみ合わせの面、隣の歯と接していない面であれば
レジンという樹脂材料で治療します。
隣の歯と接している場合
神経を守る薬で削った穴を埋めていきます
翌日以降に薬の上から削って詰め物が入る形を整えて、型を取ります。
型をとった一週間後、詰め物(補綴物)を接着剤でつけます。
C1と違い、虫歯の出来ている場所によっては、3回の通院が必要な場合があります。
C 3
ばい菌が神経の部屋に入り込んで神経とその周りの軟組織を食べて感染を起こしているため、神経の部屋と根っこの管の中をキレイにしてからばい菌の増えるスペースが無くなるように根っこを詰めなくてはいけません。
①麻酔をします。
※C3は神経が虫歯のせいで炎症を起こしているため、
非常に麻酔が効きにくくなります。
②虫歯を取り除いて神経の入っている部屋に穴を開けます
③歯の根っこを器具を使ってお掃除し、神経を取っていきます
④ばい菌を殺すお薬を詰めて仮のふたをします
⑤数日後ふたをあけて、菌の具合をみながら器具を使って根っこのお掃除をします
⑥菌を殺すお薬を入れて仮のふたをします
根っこの菌がなくなり、根っこの先までお掃除が行き届くまで⑤⑥を繰り返します。
⑦根っこの状態が良くなったら、根っこを詰めます
⑧翌日詰めた根っこの上に歯の土台を
レジンまたは金属を使って作っていきます。
(金属の場合は型どりをするので二日かかります。)
⑨土台を作った翌日、土台の形を整えて、型どりしていきます。
⑩型どりした1週間後、被せ物ができてくるので、かみ合わせを調整し、被せ物を接着剤でつけます。
以上のようにC3までいくと、
通院が6回以上必要になってきます。
また、炎症の治まり具合や菌の具合によってもっとかかる場合もあります。
C 4
虫歯が神経より奥深くまでいってしまい、ここまで行くと、
痛みを感じることがなくなります。
また、体が菌と戦おうと反応して、
膿の袋を歯の根っこの先に作ってしまう場合もあり、
歯が残せるのか、抜いてしまわないといけないかの判断になってきます。
残していくとするとC3と同じように治療していきます。
抜歯になると、麻酔をして抜いていき、
入れ歯、ブリッジまたはインプラント手術などを
考えていかなくてはなりません。
そうなると、数ヶ月の通院が必要となってきます。
当院では以上のように治療していきます。
できるだけ、ご自身の歯を残す最善の方法を
一緒に考えていくように治療は勧めていますが、
「虫歯かな」と感じたら、
手遅れになる前に歯医者に行くことをお勧めします。
また、取り除けない汚れを定期的にクリーニングする習慣をつけていきましょう。